秋に紅葉する庭のモミジをメインに紹介してきたので、どんどん寒くなっていく冬にモミジ以外の紅葉や黄葉する植物を紹介したかったのですが、
紅葉や黄葉する仕組みを知り、更に落葉樹の紅葉と常緑樹の紅葉の仕組みがやっと分かったので簡単に紹介します。
紅葉と黄葉の色の仕組み
植物の葉は、光を効率良く吸収する為に働くクロロフィル(葉緑素)という色素が、寒い季節になると減り緑色が次第に弱くなっているところ、
アントシニアンという赤色の色素に変化したり、黄色のカロテノイドなどの色素が目立つようになりそれぞれ紅葉と黄葉の現象が起きます。
また、葉の老化とともに酸化などの化学変化を起こしてタンニン系の物質が生まれ、黄色や褐色帯びた色に色づく褐葉(かつよう)が現れます。
アジサイ
落葉樹は、気温が下がり日照時間が減ることで紅葉や黄葉し、日照時間の短い冬に十分な栄養を作り出すことができないため落葉します。
落葉樹であるアジサイは、1月にもなれば紅葉や黄葉などは完全に止まり落葉しています。
アジサイの1枚の葉で緑色を残しながら紅や黄色と混ざった葉の部分紅葉を見せてくれるのは、
水分や養分の行き来が止まったところから紅葉が起き、端的に言えば葉が弱っている状態でいずれ落葉します。
そう考えるとアジサイの葉が弱って落葉していることや、栄養を作り出すことが出来ず性質上落葉していることも納得できます。
ユーフォルビア・ウルフェニー
常緑樹は、一年中葉を付けていますが葉には寿命があるため寿命を迎えた葉から、葉緑体の分解により紅葉や黄葉し落葉します。
常緑性のユーフォルビア・ウルフェニーは、下葉の黄葉した葉があっという間に落葉し大量の葉が地面に散ってしまいました。
水分や養分の行き来が止まった状態が枝葉の一部に現れた部分黄葉で、寿命を迎えて落葉したと言える分かりやすい植物です。
チェッカーベリー


常緑樹のチェッカーベリーは、1か月後にはほぼ全体が紅葉し実は寿命を迎えたようです。
常緑樹でも紅葉したからと言って寿命を迎えた葉でなければ落葉しません。
アジュガ


常緑性のアジュガは、緑や銅、紅に黄色とカラフルな可愛らしい姿を見せた12月から、紅葉や褐葉の過渡期を迎え部分枯れもあります。
知人の庭の日陰に植えてあるアジュガは今頃綺麗な紅葉を見せ、我が家のように日が当たるアジュガはその先を進み
日照時間が短いと紅葉するなら日陰のアジュガの方が早くに紅葉しそうなのですが、日陰を好む植物は紅葉する仕組みが違うのでしょうか?
ルブス
常緑樹のルブスは、這い性なので緑から赤に紅葉(黄葉)する姿が上からよく観賞できます。
ナンテン
常緑樹のナンテンは、毎年1月頃から紅葉を見せ始め例年だと真っ赤に染まる枝葉が沢山見られるのですが、
今年はこれ以上紅葉が進まず、葉緑素が減らずに光を効率よく吸収できるほど日照時間があったということなのか逆説を考え始めたら頭が混乱して来ました。
ローズマリー
常緑樹のローズマリーも紅というより紫色になっていますが、紅葉するとは思わず今まで見逃していたのか丁度寿命を迎えたのでしょうか。
以前の私なら、単純に傷んでいると判断したと思います。
ムラサキサギゴケ
常緑であるムラサキサギゴケも以前の私だったら間違って枯れたと判断し引っこ抜いていたかもしれません。
部分褐葉をしているこの色づき方を人間基準で美しいか決め、褐色具合がそぐわなければ枯れていると判断しているところがあるような気がします。
ウンナンオウバイ


常緑のウンナンオウバイは、緑の枝葉もありますが黄葉や褐葉の枝葉も多く、冬の寒さで葉がかなり減っています。
つまり、寒さで葉が弱り寿命(枯れ)を迎えたようです。
ヒューケラドルチェ


バタークリームと名がつくヒューケラドルチェですが、もともとカラーリーフなので色の変化を見逃していました。
カラーリーフのカラーバリエーションが多い植物は、色素も多いということですかね?
追伸:冬になっても紅葉黄葉が見られるのは、葉がある常緑性の植物だからだと単純なことに気が付きました。
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