9.シロバナマンテマ
いろいろな雑草の中にポツンとポツンと咲いていたシロバナマンテマ。
シロバナ(白花)という名称がついていますが、日本に最初に導入されたマンテマが赤い花弁に白い縁取りだったので、
白やピンク色の花弁でも白っぽい基本種として、シロバナと名称をつけ呼ばれるようになったようです。
ヨーロッパ原産の帰化植物で越年草です。
10.スイバ
犬の尿が掛かっているかもと考えてもなかった頃、茎をかじって酸っぱい記憶はあるスイバ、漢字だと”酸葉”と書きます。
それ程、昔から馴染みのある植物でもスイバが雌雄異株(しゆういしゅ)とは知りませんでした。
雌雄異株:雌花と雄花が別々の株に咲く植物の性質




雄花はまだ開花していないようですが、雌花は小さなイソギンチャクのような花が咲いています。
あぜ道や河川土手、原っぱなどどこにも生え、草丈60cmから1mにもなる大型の多年草植物ですが、紅葉しないギシギシ(:タデ科)とよく間違えます。
11.セイヨウタンポポ
上から見ただけでセイヨウタンポポと判断し、その場を離れ確認できる写真もなく不安になったタンポポです。
セイヨウタンポポ(外来種)は花の付け根にある総苞片(そうほうへん)の外片が反り返って開いていますが、ニホンタンポポ(在来種)は上向きで内片に付いています。
総苞片:花序(かじょ)の基部にある苞葉(ほうよう:花や花序を包むように変形した葉)のこと。
ところが、反り返りが弱い外来種と在来種の雑種のタンポポもあり、ひょっとしたら雑種タンポポかもしれませんね。
セイヨウタンポポはヨーロッパ原種の帰化植物で多年草です。
12.トゲミノキツネノボタン
トゲミノキツネノボタンを漢字で表すと「棘実の狐の牡丹」
漢字の通り実に棘(左写真参照)があるのは分かるのですが、なぜ狐の牡丹?
それは、葉の形が牡丹に似ていることから狐に騙されたようだという由来があるからだそうです。


牡丹の葉というより三つ葉の葉に見える黄緑色の茂った葉の中に、黄色い小花が咲いている一帯はまさしく私好みの花です。
家に持ち帰ってグランドカバーにしたいぐらい可愛いのですが、毒があり触るとかぶれてしまうかもしれません。
世界に広く帰化された植物で一年草です。
13.ハコベ
雑草として扱われることも多いですがハコベは春の七草として有名です。
そのハコベと呼ばれる代表種に、春の七草としても販売されているコハコベがあります。
コハコベは花や葉が小ぶりで草丈が短く茎がほんの少し紫がかっています。
花弁が10枚あるように見えますが切れ込みが深いだけで実際は5枚しかありません。
日本のどこでも見かける越年草です。
14.ヒメウズ


ちょっとした群生を見つけ遠目から見たら、チリ紙と一緒に洗濯してしまい小さく散ってしまったチリ屑のように見えてしょうがない。
チリ屑とか言っていますが、釣鐘型の小さな白花に針金のような茎。それに、私好みの形をした葉が付いた姿に惹かれます。
多年草で我が家の砂利敷き駐車場からも毎年生えてきます。
15.ペラペラヨメナ
ハルジオンとヒメジョオンで悩み、開花時期からハルジオンだと思っていたのですが、どうも花びらの太さが違う。
ではヒメジョオンかと言うと、葉の形状が違いペラペラヨメナかな?と。
エリゲロンのカルビンスキアヌスであるペラペラヨメナは、観賞として栽培もされていれば野生化しているものもあります。
中央アメリカ原産の帰化植物で多年草です。
16.ホトケノザ
春の七草である”ホトケノザ”とは別物です。
七草のホトケノザはコオニタビラコのことで我が家の庭でもよく見かけますが、本題のホトケノザは畑やあぜ道、野原など地力(ちりょく)がある土地でよく見かけます。
地力:その土地が農作物を育てる生産力。
唇形花冠(しんけいかかん)の形をした花はシソ科の植物によく見られますが、その一つが花弁の一枚と幼少の頃は思っていました。
唇形花冠:筒状で先が上下の二片に分かれ、上唇下唇のような形をしたもの。
農耕の伝来とともに移入されたのではないかと考えられている古い帰化植物で越年草です。
4月上旬の道草
公共施設のメイン通りにある桜並木も綺麗なのですが、山を切り崩した敷地だと分かるように裏道に入っていくと自然の宝庫でした。
人が歩ける道沿いの雑草しか観察してはいませんが4月の上旬では、まだ花の時期には少し早く、山や建物で陰になる場所は生育が遅いようです。