ビバーナム・ティヌス
レンプクソウ科(スイカズラ科)ガマズミ属に分類される常緑低木でトキワガマズミの和名を持ちます。
ガマズミ属は落葉する種類が多いですが、ビバーナム・ティヌスは1年を通して緑色の葉を観賞できます。葉は表面に光沢を持ち蕾はピンク色で花は白い花を咲かせ紫色の実がなります。
ビバーナム・ティヌスは耐寒性と耐暑性があるため、暑い夏の時期でも夏越し対策は必要ありません。半日陰の場所でも育ちます。
購入当初は30cmもない樹高で地植えをしていたのですが、小さな樹木を踏んでしまうのが怖く2カ月も経たない内に鉢に植え直した経緯があります。
それからは、成長するごとに大きな鉢に変えながら育ててきました。
サンゴジュハムシ
少しは樹高が高くなり葉も茂り間違って踏むことはないだろうと地植えにしたく、植え替え時期を待っていました。
そしたら、何とビバーナムの葉に何か這ってできた連続した穴の痕跡が。
(気持ち悪い…。)
どうやらサンゴジュハムシに食害されたようです。
風通しが悪いと虫が寄ってきやすい環境を作ってしまうので込みあった枝を剪定することが大事なのですが、大きく成長させることに夢中で何もしてこなかったのです。
駆除の仕方
成虫は直接薬剤を散布することが難しく補殺での駆除が一般的です。
サンゴジュハムシは卵で越冬し幼虫は新芽の頃に孵化し4月から5月頃、葉裏に発生し葉の食害を始めます。
新しい葉に被害が出やすいので新芽・新葉のあたりをこまめに確認し、4月初旬に浸透移行性殺虫剤 (オルトラン液剤)を樹全体に満遍なく噴霧するのが有効です。
スミチオン乳剤の場合は噴霧後10日後位にサンゴジュハムシがいないか、食害が収まらないか確認してください。見つけた場合はもう一度スミチオンを噴霧します。
幼虫が生き残った場合、5月末から6月中旬頃に土中に潜りさなぎになります。
6~7月に成虫が羽化し再び葉を食害しますのでこのときも対策します。
秋に若枝の茎の中に卵を産みますので秋から冬の間に枝先を剪定して卵を駆除することが効果的です。
また、地道に見つける度に捕獲・駆除すると少しずつ被害が小さくなっていきます。
あまりにも被害が出るようなら花後に剪定してあげるのもいいと思います。
尚、食害だらけになってしまった場合は秋に強剪定して翌春に新芽から育て直す方法もあります。
食害された葉と枝先の剪定
剪定作業は花後から夏前ではないと花芽を切ってしまい翌年咲く花の数が減ります。
この時期、剪定すると翌年の花数は少なくなりますが秋に若枝の茎の中にサンゴジュハムシが卵を産みますので枝先を剪定して卵を駆除する必要があります。
食害されて見た目が悪い葉や枝先を剪定したのが去年の年末。
それから2週間後。
花芽を剪定したくない気持ちが働いて自分でも剪定したように見えないので更に剪定をしました。
更に1か月後。
樹高は少し小さくなってしまいましたが花芽も少しあります。
でも、花芽があるということはその枝先に…かもしれません。
お気に入りの鉢
秋頃に地植えをしようと待っていたけどサンゴジュハムシの食害にやられ中断していたビバーナムティヌス。
実は地植えをしようとしていたら夫から「もう、これ以上(樹木を)植えなくていいだろう。」と反対され、そう言われたらビバーナムが成長したら窮屈かな?邪魔になるかな?と考え始め植えられなくなってしまっていました。
そこへ、
今まで室内で観葉植物の鉢カバーとして使用していた鉢。
気に入っていたのですが観葉植物を移動するにも重く、鉢の表面がザラザラして砂のような物が落ち、その砂のような物と重みでカウンター材や床に擦れ傷が出来てしまい、室内での使用を諦めた鉢があったのです。
庭に置く鉢の種類や色味を考えるようになり、どうせなら気に入っていたこの鉢にビバーナム・ティヌスを植え、あまり大きくならないように鉢栽培に切り替えることにしました。
植え替え作業
2月中旬から植え替えが出来るようなので作業をしました。
赤いネットには底石が入っています。
底石をネットでまとめておけば植え替え時に土と底石を分離する作業が楽で手間が省け非常に楽です。
それが、今回はその底石のネットの中まで根が絡む程成長しネットと根を分離する作業が大変でした。
鉢底に底石が入ったネットを入れ、既製品の元肥入りの「庭木用の土」を使ったのですぐ植えることができました。
少ないけど花芽があるので3月初旬には花が咲くと思います。